歩く幽霊

元気のあるときに書くよ

【ネタバレあり】仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVERの感想、24歳の僕から6さいのぼくへ

時代を駆け抜けた平成仮面ライダーたち。

今その力が、未来へと受け継がれる。

祝え!新たなる王の誕生を!

 

 

—————ありがとう。それ以外の言葉が見つからない。

 

 

映画「仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER」を観てきました。

つらつらと書きます。ネタバレしか書かないので嫌な人は注意

 

 

 

  1. 兄弟

  本作で仮面ライダージオウ=常盤ソウゴ、仮面ライダービルド=桐生戦兎が巻き込まれる事件の中心人物となる兄弟、シンゴとアタル。

  2000年に行方不明になった7歳の兄シンゴは、2018年に現れ、18歳になった弟、アタルと出会う。

  ヒーローへの憧れを捨てきれなくて、いつか仮面ライダーが兄を連れ戻して家族をなんとかしてくれると信じて、でもその願いは叶わなくて、そういう姿が今の自分を見ているようで胸が痛くなった。

  片や、自分が出会った高校生が18歳になった自分の弟だと知った上で、弟をアナザーライダーから懸命に守ろうとするシンゴの姿に心が震えた。

 

  自分にも7つ歳の離れた弟がいる。映画の2人と互いにひとつ違いではあるけど、同じように僕はクウガで育って、弟はブレイドや電王を観て育った。だからこそ余計に感情を移入して、目が離せなくなった。

 

2.

  例年のMOVIE大戦・平ジェネの例に漏れず、本作はビルドからジオウへ、先輩から新米ライダーへのインストラクションだった。

  シンゴたちの世界では自分たちライダーが虚構の存在だと知り苦悩し、「戦兎は何とも思わないの?!」と感情を露わにするソウゴに対し、「どっちでもいい。そのうちお前にもわかる。」と答える戦兎。

  たとえ自分が虚構の産物だろうと、作られたヒーローであろうと、誰かを助けられるなら、誰かの記憶に残れるのならば、虚構と現実に差はない。そうだった、桐生戦兎はこういうヤツだった。

  戦兎が掴んだ答えを戦いの中で受け継ぎ、自らの力に変えるソウゴ。ビルドの力だけでなくその矜持をも受け継ぐ姿は、まさしく平成最後の仮面ライダーに相応しい器だった。

 

 

3.  参上

  仮面ライダージオウは過去と現在を行き来して戦う。そのコンセプトから、放送開始前から期待されていた、元祖時を駆けるライダーこと『仮面ライダー電王』とのコラボ。

  そして最大のサプライズ、TVシリーズ〜さらば仮面ライダー電王まで主人公・野上良太郎を演じた佐藤健さんの登場。感動と興奮で涙が溢れた。

  思えば、電王は僕自身にとってターニングポイントとなった作品だった。その頃僕はちょうど10代に突入し、それ以前まで楽しめていた仮面ライダーを純粋な気持ちで楽しめなくなっていた。だが電王はこれまでと異色の設定と熱いストーリーで、ヒーローから離れかけていた僕の心を繋ぎ止めてくれた。「ずっと繋がってる。」良太郎の言葉にあったように、人と人の繋がりの大切さを思い出させてくれる作品だった。

  そして、モモタロスから良太郎=佐藤健へのメッセージ。もはや言葉では足りない。あと石丸謙二郎さんが普通に仮面ライダーのほかのキャラクターに自然に溶け込んでいて、一瞬レギュラーキャストかと思ってしまった。すごい。

 

4.  笑顔

  そして。

  やはり平成ライダーといえば、彼なしには語れない。

  仮面ライダークウガ。2000の技を持つ男。

 

  クライマックス、人々の祈りに応えて歴代の平成ライダーが姿を見せる。男性と2人の子供が叫ぶ。

 

「やっぱり平成ライダーといえば!!!」

 

男性の姿が、一瞬光に包まれ、かつての少年の姿に戻り、仮面ライダークウガが現れる。

この演出は、ずるい。

 

僕が初めて出会って、初めて憧れた仮面ライダー

 

  ほかのレジェンドライダーに過去の俳優さんたちの声が当てられる中、クウガことオダギリジョーさんの声は(大人の事情か)流れなかった。

 

だが、その戦い方と彼を象徴するサムズアップ。

そして107番目の必殺技・空中前転を加えたマイティキック。

間違いなく彼は、僕が憧れたクウガだった。

 

 

5.  青空

  他にも書きたいこと、語りたいことがたくさんあったが、とても自分の文章力とタイピングでは書ききれない。

(タカメダルに触るオーズとかかっこいいカズミンとかジオウWアーマーとか!!)

  そして、この感想記事を、平成ライダー始まりの日である1月30日までに投稿したかったこともある。

  この映画を観てまず思ったのは、「仮面ライダーを好きでい続けてよかった」ということ。自分のように全作品を変わらず追い続けている大きなお友達は少ない。だが、それで得たものは自分にとってとても大きくて、かけがえのないものだった。

  そして、今仮面ライダーを観ている子供たちが、この作品から何かを感じて、いつか素敵な大人になってくれればいいと思う。

  また、平成が終わったあとのジオウの展開、次の世代のライダーの活躍に期待しつつ、これからもいちファンとして作品を追い続けていきたい。

 

おわり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

24歳の俺から6さいのぼくへ

 

久しぶり。

俺のこと、わかるかな?

全然顔が違うからわからないかもしれない。

俺はね、18年後の君だ。

 

君はまだ知らないと思うけど、もうすぐ君には弟が生まれる。

そのことで君は、怒ったり、辛い気持ちになったりする。

でも、一緒に仮面ライダーを観て遊んだり、ゲームをしたり、そういう思い出がこれからたくさん増える。

弟がいたからぼくの人生には意味があった。

 

これからそう遠くないうちに、辛いことがたくさんある。

いろんな人と離れ離れになるし、二度と会えなくなる人もいる。

色々なものを得るけど、そのぶん失っていく。

でも君が信じたものは、君が大好きなものは、ずっと変わらず心のなかに残っていく。

君が大好きな仮面ライダーを、俺は18年間変わらずに大好きでいつづけた。

18年前の今日、クウガを好きになってくれてありがとう。

俺もこれから、頑張っていくから。